わたり家計簿 Q&A

わたり家計簿を見て、
「そんなはずはない」
「もっといい方法があるはずだ」
と思われたかもしれません。

しかし、そこには数字と制度という厳しい現実があります。
しがらみのない新人だからこそ、すべて正直にお伝えできます。

このQ&Aは厳しいお話になりますが、
「手遅れになる前に、より良い選択をする」ために、ぜひご参考にしてください。

最初にひとつだけ、誤解のないようにお伝えしておきます。
亘理町は、宮城県南部では、将来の財政が明るい方の町なのです。
【現実編:お金と建物のホントの話】
Q1. 企業をもっと呼んで、町に入る税金を増やせば解決するのでは?
A. 企業誘致の努力は必要ですが、それだけでは町の公共施設を維持する税金が足りません。 企業が来てくれて税金が増えても、増えた分の75%の金額が国からもらえるお金(地方交付税という仕送り)から減ります。そのため、たとえ町税が4億円増えたとしても、国からもらえるお金が約3億円減らされてしまい、実質的に約1億円しか使えるお金が増えません。
もし公共施設をすべて維持するなら、今より年間5億円以上必要ですが、そのためには町税(住民税や固定資産税)を20億円以上増やさなければなりません。今の町税が約40億円ですので、20億円増やすとしたら約1.5倍です。企業を呼ぶ努力は大切ですが、「それだけで解決する」というのはごまかしです。「収入が大きく増えない前提で、どうお金を節約して暮らしを守るか」を考えなければ、町はもちません。
Q2. ふるさと納税をもっと頑張って稼げばいいのでは?
A. ふるさと納税は必ず稼げる仕組みではありません。不安定な収入に町の未来は任せられません。 集まった寄付の約半分は「お返しの品物代」や「サイトの手数料」に消えてしまいます。亘理町のふるさと納税額はここ数年減り続けているのが現実で、いつ減るかわからない寄付金頼みの運営は非常に危険です。
Q3. 国のように、町もたくさん借金をして町を盛り上げるべきでは?
A. 国と町では、お金のルールが全く違います。町は「借金を借金で返す」ことができません。 国は借金を返すために新しく借金をする「借り換え」ができますが、町はそれができず、必ず自分たちで返さなければなりません。人口が急激に減る中で新しい建物のために借金をすれば、将来の子どもたちが重い返済を背負うことになり、未来への無責任な押し付けとなります。
Q4. 移住する人を呼ぶために、新しい子育て施設や公園を作るべきでは?
A. 「立派な建物」を作っても、人口が減るスピードは止まりません。近隣の町が証明しています。 例えば、白石市には「小十郎キッズランド」という素晴らしい子育て支援施設がありますが、亘理町を超える人口減少に直面しています。また、山元町は、小学校、学童保育、大きな素晴らしい公園、駅、スーパーなどが一箇所に集まった模範的なまちづくりをしています。それでも人口減少は止まらず、小学校が統合される見込みです。「立派な建物を作れば人が来る」という夢物語はもう終わりにしましょう。今ある建物(学校など)をフル活用して、無駄なお金をかけずにサービスを守り抜くことこそが、本当に必要な知恵です。
Q5. 子育てばかりで、高齢者の予算を削るのか?
A. いいえ。高齢者の予算ではなく、公共施設の予算を削ります。 子育て、高齢者福祉、公共施設、水道や道路など。すべてを今のまま続ける予算はありません。だからこそ、私は建物よりも「人」を優先すべきと考えます。現役世代と次世代の子どもたち、そして高齢者福祉、命に関わる水道も守ります。 その代わり、公共施設や道路、各種事業の補助金の優先順位は下がります。不要なものを削るだけでは対応しきれません。必要なものを残すことでしか、対応できない時代にいるのです。
Q6. 観光を盛り上げて、賑わいを創出すればいいのでは?
A. いいえ、年間で何億円もの税収増加するほどの効果は期待できません。 亘理町は仙台空港からの旅客動線から外れており、旅行の目的地になりにくい場所です。多額の税金を使って新しい施設を建てても維持費が重くのしかかり、観光だけですべての公共施設を維持できるほどの税収効果は見込めません。
【選択編:今、私たちが決めるべきこと】
Q7. 「何も捨てない、今のままでいい」と言う人がいますが?
A. 「何もしない」ことは、将来「水道、道路、福祉など」をすべて失う道を選ぶのと同じです。 このまま先送りを続ければ、2030年前後に町の貯金が底をつきる見込みです。実際には、貯金が底をつく前に、公共工事ができなくなっていきます。その後も対応しなければ、2030年ではありませんが、水道や建物が壊れても直せず、福祉サービスも突然カットされる日が近い将来やってきます。何も準備せずにその日を待つのか、今すぐ「建物の役割をまとめて作り直す」のか、それを選ぶのが今です。
Q8. 「人口を増やす努力」が先では?
A. 町だけではなく国レベルでも努力していますが、人口は維持できません。 既に努力で人口を維持できる時期は過ぎてしまいました。人口減少は避けられない現実です。だからこそ「どうやって増やすか」だけでなく、「人口が減っても豊かに暮らしが成り立つ町」をどう作るかが最も重要な課題です。
Q9. 公民館などを学校にまとめるって、高齢者を切り捨てるということですか?
A. 決して切り捨てるわけではありません。場所を確実に残すための「攻めの守り」です。 古い建物をすべて建て直すお金はもう町にはありません。予算不足で閉鎖せざるを得なくなる前に、新しく建て直す学校などに機能をまとめ、「つながる場所」を確保することこそが高齢者の皆様の安心を守る道です。
Q10. 体育館がなくなったら困ります!利用者は多いのです!
A. すべての体育館を現状のまま維持することはできません。ハコを削って機能を維持するのが最善です。 わたり家計簿が示す通り、福祉や子育て、ごみ処理や消防など、暮らしに直結する削れないお金が増え続けています。子どもたちに借金を残さないためにも、学校の体育館への集約など、持続的に使える形を選択する必要があります。
【解決・希望編:これからどう変えていくか】
Q11. 公共施設を「作り直す(再設計)」とは、具体的に何をすることですか?
A. 「小学校の建て替え」をチャンスとして、バラバラだった町の機能を学校にまとめることです。 「亘理小学校」や「逢隈小学校」の建て替え時に、公民館や体育館などの機能を集約するのです。学校を使った放課後の居場所づくりは、地域の人が学校で見守りをするという、この新しい形への第一歩なのです。

もちろん再設計は容易ではありません。しかし、再設計を選ばなければ、必然的に公共施設を単純に削減することを選ぶということです。
Q12. 一人の新人に、そんなに大きなことが変えられるのですか?
A. 逆に、町長やベテランにはできないことが、しがらみのない新人ならできます。 実は、8年以上も前に町の公式な計画である「公共施設等総合管理計画」が報告され、「予算不足ですべての施設は維持できないので、削減しなければならない」という提言は出ていました。しかし、町民や支持者、議員の反対を恐れて、議員も町長も、誰も動きませんでした。1年半前に、私が行政改革の委員として直接町長や職員に訴えたときにも、動きませんでした。今もこの問題は先送りされ続けているのです。 これを変えられるのは、しがらみなく、事実を正直に伝えられる人と、それを知って変えようと動き始める町民の方々だけです。町民が「このまま削減しないで大丈夫なの?」と声を上げれば、町長も議員も、そして職員も動き出します。20年後の未来を変えるのは、皆様の「知る力」と「声」なのです。 ぜひあなたの面識のある議員や町長に聞いてみてください。「公共施設を削減しなければならないって本当ですか?」と。もし「そんなことはない」とはぐらかすなら、その方は町の公式な計画を読んでいないか、厳しい現実から目を背けているかのどちらかです。 これは茄子川が言い出したことではありません。町の正式な報告書に書いてあることなのです。
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